確かに、自分が買ったものなのに、毎年、固定資産税という税金を支払わなければならない、というのは不思議に思うかもしれませんね。
では、どうして固定資産税を払わなければならないのでしょうか??
一言でいえば、行政サービスを受けるサービス料として、固定資産税を支払わなければならない。
総務省の「固定資産税制度について」という資料には、
固定資産(土地、家屋及び償却資産)の保有と市町村が提供する行政サービスとの間に存在する受益関係に着目し、応益原則に基づき、資産価値に応じて、所有者に対し課税する財産税。
と記載されています。
なんのことやら、という感じですが、ざっくりいうと以下のように説明できます。
土地建物のような固定資産を持っていたとしても、なにもない砂漠の真ん中に土地建物が建っていただけでは全然便利ではありません。道路もなければ、水道もないようでは建物で快適に過ごすことはできないからです。
土地建物があってもそれだけではだめで、道路(市道など)が整備されていて、上下水道が利用できて、ゴミなどの収集・処分してもらい、学校や幼稚園などの設備があって、つまり、行政サービスを受けることにより、快適に建物に住むことができるようになり、土地建物の利用価値が生まれてきます。
そういう意味で、土地建物を持っている人は、行政から様々なサービスを受けて、土地建物が便利になっているのですから、その便利になった分、サービス料を支払ってもらわなければなりません。そのサービス料が、固定資産税です。
ちなみに、このようにサービスを受けること(受益といいます。)に対して、税金をかけていく考え方を、応益原則(国や地方自治体の提供する財やサービスによって、各自が受ける利益に応じて税を負担するという考え方)といいます。
というわけで、なぜ固定資産税を支払わなければならないか、というお話でした。
おしまい!
事務員:がみ