1 退職代行会社からの突然の連絡
以前に、顧問先の社長より、退職代行会社から連絡があったので対応をどうすべきか、というご相談がありました。
なんでも、突然、従業員の「代理」を名乗る人から社長の携帯電話宛に電話がかかってきて
「○○さんの代理で連絡をしているが、退職するので明日以降は出社しない云々・・・」という連絡があり、
なんて失礼な連絡なんだと憤慨されていました。
確かに、社長がそう仰るのも無理もない話で、自分から辞めたいと言うならまだしも、
突然、知らない会社の人から連絡が来て辞めたいと言われて、
しかも社長の携帯電話に直接かけてきたなどということですので、面食らって当然でしょう。
2 退職代行サービスと顧問弁護士への相談
退職代行サービスというのは、従業員の方が直接、自分からは会社に退職するとは言いにくいので、
代行会社を利用して退職を申し出て、自分の代わりに会社に退職の意思を伝え、
退職手続を代理で進めてもらうサービスのようです。
このようなサービスは、ブラック企業から退職することを容易にすることで価値があると評価されることもあります。
確かに、退職をさせないよう執拗に説得する(場合によっては恫喝する)ような企業を退職するためには
有意義なサービスという一面もあるように思います。
ただ、その一方で、普通の会社が(もちろん、何を以って普通かという議論はあるとして)、
従業員が突然出社しなくなり、素性のわからない退職代行会社から連絡が来て困惑している、
といった相談も少なくありません。
上記の例のように、社長の携帯電話に突然、電話をかけてくるような突飛な対応は珍しいのかもしれませんが、
マスコミなどでも報道され、それなりの利用者があるのか、
ときどき退職代行から連絡があったけどどうしたらよいだろう?といった相談を受けることがあります。